事例の概要


課題背景

  • 在宅医療へ対応するために院外からのアクセスと無線環境が必要に

    在宅診療を進める中で院内の無線環境の構築の必要性も高まっていたが、これまで医療機器を都度追加で導入していくにつれて院内LANが複雑になっており、
    無線LANアクセスポイントを単純に追加設置するのでは、無線では端末アクセス状況が見えにくくセキュリティの心配もあり、無線環境の構築に際して既存の院内LANも全て再設計することにした。

 

サービス概要図

主な機能

◎院内LANを再整理して拡張性とメンテナンス性を確保
◎モバイル機器を活用した在宅医療への対応のため無線アクセスポイントを導入
◎外出先や自宅から電子カルテをVPN経由で安全に閲覧できる環境を整備

導入効果

 

Point1 電子カルテの処理速度が向上

院内LANの有線スイッチを全ギガポートのヤマハSWX2200に入れ替えたところ、診察室及び受付での電子カルテの処理速度が劇的に向上しました。
これまでも電子カルテサーバーと診察室PC間のネットワークスイッチはギガ対応のものでしたが、院内LANを全て再設計してシンプルにすることで処理速度が向上しました。

Point2 診察机及び受付足元のケーブル類がスッキリと

従来は増設につぐ増設のため複数のルーター、スイッチが足元に置かれ、LANケーブルもどれがどれに繋がっているかも判然としない状況でしたが、院内LAN入れ替えにともないルーター、スイッチ及びLANケーブルを整理し、机の下のスペースが広くなり有効に使えるようになりました。
またLANケーブルの接続部分には接続先を示すタグをひとつずつ取り付けることにより、どの機器に何のために接続されているかを明示しました。
院内LAN設計図どおりに設置されているかがわかるようになっています。
またヤマハSWX2200の有線LANの「見える化機能」により、GUIからも接続状況を確認できるため、万が一問題が発生した際の切り分けも簡単になっています。

Point3 往診先や自宅など院外からでも電子カルテサーバーに接続可能に

無線LANアクセスポイントを設置して、往診用のノートPCで院内どこからでも電子カルテサーバーに接続できるようになりました。
また往診用ノートPCにはVPNの設定を行うことで、院外でもWi-Fiポケットルーター経由で電子カルテサーバーに接続できるようにしています。
往診時も院内にいるとき同様に医用情報に接続できるようになりました。ルーターは将来的なVPN接続数の増加も考慮して、VPN対地数×30のファイアウォールFWX120を選定。
自宅のPCにはVPN接続に加えて、ルーター経由で電子カルテサーバーを起動するWake On LANを設定しました。
院内の電源を落として帰宅した場合でも、自宅から電子カルテサーバーを起動させ電子カルテにアクセスできるようにしています。